本当に優しい人間になるためには
本当に優しい人間になるには、どうしたらいいのか考えてみた。
僕は子どものころはせっかちで、短気で、冷淡なところがあった。
そんな子どもが、大人になって、優しい人間になろうと決めた(笑)。
そう思っても、自分を変えるのは、なかなか難しい。
一朝一夕で、自分を変えることなどできなことに気が付いた。
どうしてかというと、子どもは親の姿を見て、育つ。
冷たい心の親に育てられた子どもは、冷たい人間になるのが普通だ。
でも中には、そのことに気が付いて、自分を変えようと努力し、
変えてしまった立派な人間もいる。
自分が冷たい人間になったのは、親のせいだと知った時、
そんなふうに育てた親をうらむにちがいない。
「どうして、ちゃんと育ててくれなかったの?」と。
でも、その反動があるせいで、子どもは親とは反対の人間になろうとするから、
自分を変える力は大きく働くと思う。
そして、本当に優しい人間になるには、人を傷つけ、自分も傷ついた経験が必要だ。
そのことが、最近はよく分かるようになった。
傷つけるといっても、暴力を振るうという意味じゃ、
ありませんよ(笑)。
その人のために、良かれと思って、いろいろ努力しても、
結果的にうらまれ、怒りを買うこともあるかもしれない。
長い月日の間には、思ってもいないことが起きてしまう。
でも、それは仕方のないこと。
万物は変化していて、自分も変わっていき、周りも変化しているからだ。
自分を変えるのは、自分だけ。
自分を作るのも、自分だけ。
それを僕は悟った。