他人と比べても意味がない
この世で暮らしていると、どうしても他人と比べがちだ。
勤めている会社が大きい、小さい。
年収が高い、低い。
住んでいる家が大きい、小さい。
それらは、目に見えるものだけに、どうしても注意が行ってしまう。
しかし、人生のどん底を経験すると、ちょっと見方が変わってくる。
人生は何が起こるから分からないし、どんなに努力しても、
どうにもならないことがあることが分かる。
そうすると、人間の力なんてタカが知れることも理解できるようになる。
表面的な見た目に、惑わされないようになる。
物事の本質が見えてくる。
僕が子どものころから青年期にかけ、原因不明の病気になり、
西洋医学では治らなかった。
あらゆる健康法を試し、あげくの果てに宗教にまで救いを求め、
あちこちを苦しみながらさまよい歩いた。
20代後半のころ、修験道(山伏)の修行を極めて神下がりをした
真言密教の阿闍梨の先生に巡り合い、体を治してもらうことができた。
そこで、本当の神に出会うことができたのだ。
僕はずっと、家族の理解を得られないままに、原因不明の病気に悩まされ続けてきて、
体調の悪さと孤独にさいなまれてきた。
しかし、奇跡を体験することで、この世に存在する真理というものを学ぶことができた。
その意味では、どんな困難も決してマイナスではないし、
意味のあることだと思えるようになった。
物質的なことは意味がない、なんていう気はないけれど、
それがすべてではないのである。
他人と比較をするとき、もし仮に、自分はこの世に30回、魂が生まれ変わったが、
その人は50回だったことを知れば、どう思うだろうか(笑)。
そこには、目に見えない神のみぞ知る深淵な真理がある。