嫌いな人にも感謝の念を
自分が嫌いな人でも、自分に役に立ってくれている人がいる。
でも、なかなかそれに気づかない。
なぜなら、嫌いという感情が先にたって、
感謝する気持ちがわいてこないからだ。
「袖触れ合うも他生の縁」という言葉がある。
道行く知らない人と、袖をふれ合うほどのわずかな関係も、
前世から定まった因縁である、という。
ちょっとした出来事もすべて、
前の世からの因縁によるもの、という考えだ。
そう考えると、嫌いな人でも目の前にいるということは、
縁のある人、ということになる。
そして、天や宇宙の配剤によって、
たとえ嫌いな人であっても、自分のためになっているかもしれない。
人生の中で、その時に、その場で、必要だから近くにいるのかもしれないのだ。
いったん嫌いと思い込むと、感謝の念を持つのはなかなか難しい。
しかし、嫌いな人でも感謝の念を持たなければならない人はいるものだ。
好き嫌いのはっきりしている僕にとっては、耳が痛い話だけど、
そのことを見落とさないようにしたいと思っている。